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見ることは見られること

先日、井の頭通りから渋谷の東急本店前に向かってバイクで走っていたら急にすごい渋滞になった。この辺は普段から狭い道のわりに交通量が多くいつも混んでいるのだが今日は尋常じゃない。空にはヘリコプターが五〜六機旋回している。車の脇をすり抜けながら東急本店の付近まで行くと救急車と消防車と警察官でごった返している。「なにかあったな…」と感じ、黄色いロープが張られて通行が規制されている松涛の住宅街方面に目をやると報道カメラマンと野次馬がたくさん細い路地にひしめき合っている。温泉の爆発事故だった。3人もの犠牲者を出した大事故で新聞やテレビでも大きく報道された。私はこのあと仕事で人と会ったので事故の話をしたら、私が事故現場にいるところがカメラに映っていたそうだ。とても妙な気分だった。見ていると思っていたら見られていた。

 

ある新聞を見ていたら「隠せないなら隠さない」という見出しが目にとまった。サブタイトルに「監視社会の足音」とあり、ネット社会と広告に始まり外部投稿、内部告発の匿名性による社会の変化についての記事であった。

 

二輪車各メーカーとも国土交通省に届け出るリコールの件数が年々増えている。なにかとても不思議な気分だ。オートバイというものはこんなにもリコールが多いものだったか。やはりここにも「隠せないなら隠さない」という企業行動の動機の変革が見えてくる。数年前の自動車メーカーの欠陥隠しが社会問題になったことも無関係ではあるまい。

コムスン不正問題、偽装食肉事件、朝鮮総連仮装売買容疑による元公安庁長官の逮捕。

このネット社会は見えない大衆に監視される息苦しさも否めないが、同時に今まで社会からひっそりと隠ぺいされてきたさまざまな悪もさらけ出してしまう。

社会のリーダー達は、不正をはたらく者の甘い汁を啜るみっともない姿をもさらしてしまう「ネット社会」というものを意識し自らの糧として行動規範を示してゆくのならこれもまた悪くない。