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なるほど堺屋太一

わが国の総理大臣が突然退陣表明し、国の機能不全を引き起こしている。つい先日、「総理大臣の職を賭しても」と言っていたがこんなにも簡単に投げ出せる軽い職だったのか。

 

先月の読売新聞に載った堺屋太一のインタビュー記事が大変痛快だった。まず、「安倍内閣は能力不足であり同時に時代感覚が乏しい」と手厳しく始まる。安倍内閣をフランス革命直前のフランスの政権になぞらえて「ベルサイユ化から抜け出せ」といっている。ルイ16世のころになって庶民と貴族の格差のことはまったく知らぬこととなった。

 

贅沢の限りを尽くしそれがすべてと思い込んだ。ベルサイユは国民の変化からも世相の変化からも、とりのこされてしまった。

 

安倍内閣は2世、3世議員ばかりでそのほとんどが地方に住んだ経験のない東京育ちだそうだ。東京というところは世界中で、もっとも変わっていない時代遅れの場所だという。土地の値段もそこそこ高い。消費は盛んで若い人が集まっている。これは私も含めてであるが、東京にしか暮さない人たちは地方の高齢化や地方都市のシャッター通りなんか実感がない。地方はすごく変わった。衰退するという意味でも、高齢化すると言う意味でも、国際化という意味でも。

 

さらに“ニューヨークやパリ、フランクフルトも先端的な変化を感じる。人種が混合し、知恵を生かして価値を生み出す知価産業が起こり、大企業がファンドに買収されている。だが東京は官僚規制にまもられて移民も企業買収も少ない。その東京だけで暮す安倍内閣は世界からも、地方からも孤立している。東京しか知らないから地域格差は自然に生じていると思っている。しかし世界中で1980年以降、首都圏の経済、文化が国全体で占める割合が高まっているのは日本だけである。自然に任せていたら地方分散になる。逆に言うと日本は大変なお金と権力で東京に集中させている。これをやめなければいけない。” といっている。

 

今、わが国の政治は官僚主導の体質になりつつあるそうだ。もっともその原因は前首相の小泉純一郎が官庁の監視役であった“族議員“を辞めさせてしまった”改革“にも原因があるらしいが。

 

安倍首相は“前九年の役(平安期)”で源義家に滅ぼされた安倍一族の末裔とのことだ。このときに九州に流された「安倍宗(あべのむねとう)任」が先祖であるらしい。これは後の松浦党で平家の水軍だ。“平家の末裔”とベルサイユ・・・。なにかストンと落ちるものがある。

 

ちなみに参議院選挙で圧勝した民主党の小澤代表は奥州の源氏の家柄とか。

 

2007年9月19日    増子 哲一